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「この稀有な旅人のことを、どうしても書きたい」。 「旅」の真髄に迫る、九年ぶりの大型ノンフィクション。 第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。 敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、未知なる世界への歩みを止められなかった。 その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。 著者史上最長にして、新たな「旅文学」の金字塔。
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